2013年08月18日

口述試験の再現例【意匠】

2007年に実際に自分が受けた口述試験の再現がありますので、参考になればと思い、紹介させていただきます。
なお、前年度、当時では10%程しか落ちてない口述試験に落ちており、自分にとっては2回目の試験です。

【意匠法】

総括質問:特許法はどうだったか聞かれました。(緊張しましたと答えました。)

Q:意匠法は、意匠法の意匠登録を受けることができない意匠についてお聞きします。
A:はい、よろしくお願いします。
 
Q:3条の要件を満たしていても、意匠登録を受けることができない意匠を3つ挙げて下さい。
A:はい、まず一つが、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある意匠、他人の業務に係る物品と混同を生じるおそれがある意匠、物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなる意匠、です。

Q:すばらしいですね、条文そのままですよ。(主査、副査ともニコニコ)
A:ありがとうございます。

Q:では、他の産業財産権の法域で、同じような規定はありますか。
A:はい、あります。

Q:では、特許法では何条が該当しますか。
A:32条です。

Q:そうですね、どこが違いますか。
A:公衆の衛生が特許では含まれている点で違います。

Q:うん。では、意匠法に戻って、5条2号の「混同」とは、どのような意味なのですか。
A:はい、出所の混同を意味します。

Q:では、2号の具体例は。
A:はい、著名な商標を表した意匠が該当します。

Q:はい、そうですね。では、5条3号の趣旨についてお答えください。
A:はい、物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなる物品を第三者が実施しようとする場合、この意匠権の侵害になってしまうため、経済活動を不当に制限し、かえって産業発展を阻害する要因になりかねないからです。

Q:逐条解説そのままですね。(とっても褒めてくれました)では、他にはありませんか。
A:多くの国が機能のみ基づく意匠を保護対象から除外しているからです。

Q:それも、そうなんですけど、10年改正で何か・・・。
A:はい、部分意匠制度が導入されたからです。

Q:そうですね、では、なぜ、部分意匠制度が導入したことに伴い新設されたと思いますか。
A:(何だっけ?と思いつつ)そのような物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなる意匠が含まれた意匠の出願が増えるからだと思います(適当に思うがまま言いました。)

Q:そうですね。(合っていた???)では、意匠の一部にこのような形状が含まれていたら5条3号に該当しますか。
Aいいえ、該当しません。

Q:はい、ではその理由はご存知ですか。まあ、そのままかもしれませんが。
A:う〜ん、「形状のみ」だからです。

最後の質問は、よく覚えていないのですが、意匠の類比判断で、そのような形状をどう判断するか、みたいな、あなたの考えを聞かせてください、みたいな問題でした。なんか、いっぱい答えましたが、笑われていたことしか覚えていません。

最後に、主査、副査ともに本当によくできていましたよ、と褒めてくれました。

<コメント>

確かこのときは、後半がイマイチよく答えられませんでしたが、最初の条文と、趣旨をしっかりと言えたことが好印象であったと思われます。

口述試験は、落としてはならない問題が設定されているようですので、そこは必ずスムーズに言えるよう、基本条文、趣旨は念入りにチェックしておきましょう。

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口述試験をまだ受けていない方にはおススメだと思います。実際の問題から口述試験の傾向と対策を知ると良いと思います。
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使用アイテムから条文の読み方まで、正しい努力の仕方が学べるそうです。
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posted by TOM at 22:24 | 主要記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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